ゲンノショウコ |
フウロソウ科 フウロソウ属 |
2006.9.2 長野県 | 2005.9.4 東京都高尾山 | |
東日本には白系の花が、西日本には紅花が多いとされますが、東京でも紅花が見られました |
山野の草地などに生える多年草で、高さは30〜60センチル。茎はよく分枝する。茎、葉柄に開出毛か下向きの屈毛が多い。上部の葉は3深裂し、下部の葉は5中裂〜深裂する。裂片は卵形で2〜6個の大きな鋸歯がある。葉表と葉裏脈上に伏毛がある。 花は茎頂に2個ずつ付き、濃紅紫色、淡紅紫色〜白色で、直径1〜1.5センチ、花序柄、花柄、萼には開出毛と腺毛が密生する。花弁は5個、雄しべは10個、葯は青色〜青紫色〜淡紅紫色花期は7〜10月。北海道〜九州に分布する。花色が濃紅紫色のものはベニバナゲンノショウコと呼ばれます。 〜徒然想〜 日本の民間薬の代表的なもので、知っている方も多いと思います。副作用がない優れた生薬であり、下痢止めの他に、胃腸腹痛、腸カタル、便秘、腫れ物、風邪、慢性の胃腸病など、ほとんど万病に効くとされています。地域によっては「イシャイラズ」、「イシャコロシ」の異名があるくらいです。 ゲンノショウコの名前が「現に良く効く証拠」に由来していることからも、その効能が伺えます。 ゲンノショウコの地上部を採取し乾燥して用いますが、若い時の葉はキンポウゲ科のトリカブト類に非常によく似ているので注意が必要です。夏の開花期に採取すると間違えることはないと思います。 本種に似たフウロソウの仲間には、コフウロ、ミツバフウロ、タカオフウロなどがあります。これらと本種との違いを比較するにあたり、本種の撮影がおざなりだったので、急遽撮り直し、画像を差替えました。 −同じ科の植物− |
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2010.9.20 東京都奥多摩 | 2006.9.2 長野県 | |
花柄と 萼には腺毛が多く見られます | ||
2025.9.17 東京都調布市 茎の下部には腺毛は見られず、開出毛はやや下向きでした |
2025.9.17 東京都調布市 花柄には開出毛と腺毛が見られました |
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2025.9.17 東京都調布市 茎の下部には5裂する葉がありました |
2025.9.17 東京都調布市 茎の上部の葉は3裂でした |