メヤブマオ

イラクサ科 カラムシ属

 
2017.9.3 東京都高尾山   2017.9.3 東京都高尾山

山野の林の中にふつうに見られる多年草で、高さ1メートルほどだが、倒れていることが多い。茎や葉に短毛がある。葉は対生し、卵円形で薄く、粗い鋸歯があり、先が大きく3裂することが多い。葉の両面に短毛があり、葉裏主脈上の毛は長く開出する。
雌雄同株で、雌花序は細い穂状になり、雌花の集団はやや離れて付き、垂れる。花期は8〜10月。日本全土に分布する。

〜徒然想〜

高尾は自宅から電車で1時間足らずで、手軽に行けるので、遠出の合間に出かけることにしています。
今日もすっかり日が昇ってから、思い立って腰をあげました。
この時期、花は少なくなりましたが、それでも今まで気に留めなかった花が目に入ってきます。まだまだ各地に咲く美しい花たちに興味がありますが、地元の花にも、ときには目を向けると、ほっと感じるときがあります。

似た花にアカソヤブマオなどがありますが、この仲間は葉の形や質、毛の有無などで、細かく分けられることがあるようです。

−同じ科の植物−

 
 
2017.9.3 東京都高尾山    2017.9.3 東京都高尾山 
 上記4枚の画像は果実期の雌花序ですが、撮影時は何気なく撮っているので気付いていません  

正直、この花については何気なくついでに撮っていることが多く、特徴や似た花との違いなどを意識していませんでした。反省して撮り直しを始めたのはつい近年になってからで、葉、茎、花序などの特徴を調べ直して撮影してみました。
当初収載の画像は、一部削除しました。

本種は雌雄同株で、茎の上部には雌花序が付き、下部には雄花序が付きます。雌花序は長い穂状花序となって数珠玉状に雌花を付けます。雌花序はヤブマオに比べて細く雌花はまばらに付くので、より繊細に見えます。
葉は卵円形で、先が3裂するのが普通ですが、卵形に近いものや先が3裂状にならないものもあります。
葉裏には短毛があり、特に主脈上に少し長い開出毛があるのが特徴で、ヤブマオは斜上する毛があります。
2025.8.22 神奈川県川崎市 2025.8.22 神奈川県川崎市
   
 2025.8.22 神奈川県川崎市
雌花 白い柱頭を伸ばし、球状の集団になります
柱頭や花軸には短毛がありました
  2025.8.22 神奈川県川崎市
雌花序 茎の上部で長い穂状になります
 
2025.7.22 神奈川県川崎市 2025.7.22 神奈川県川崎市
雄花序と雄花  花被片と雄しべはそれぞれ4個です
茎の下部に付きますが、画像の撮影は7月で、雌花序が長い穂状となる頃には見られなくなっていました
  
   
 2025.9.14 神奈川県川崎市
アカソの葉に近い形で3裂し、尾状になっています
   2025.9.14 神奈川県川崎市
明確な3裂になっていないものもあります
   
 2025.9.14 神奈川県川崎市
主脈上に開出する毛が見られるのが特徴ですが、疎らでした
   2025.9.14 神奈川県川崎市
葉裏は明るい緑です 縁には毛が見られました