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      低山地〜亜高山帯の草地などに生える多年草で、高さは20〜80センチ。茎は四角形で、まばらに下向きの短毛がある。葉は対生し、卵形〜狭卵形で、先は鋭く、鋸歯がある。 
      花は茎頂や上部の葉腋に数段、唇形花を多数付ける。花冠は紅紫色で長さ6〜10ミリ、下唇は大きく、3裂する。萼は紅紫色を帯びることが多く、開出毛がある。花期は8〜9月。北海道〜九州に分布する。 
       
      〜徒然想〜 
       
      2006年からは高山や高原だけでなく、登山口付近の山麓を歩く機会が増えています。高山よりも、むしろ花の種類が多いのです。 
      花探しでうれしいのは、植物園で知った花が山野ではどんな所に生えるのかを知ることで、偶然に、植物園で覚えた花に出逢えると、高山で初めての花に出逢うのと同じくらいに喜びを感じます。普段、山野がない都会に住む者の喜びです。 
      この花の自生に初めて出逢ったのは八ヶ岳へのアプローチ道で、こんな風情で咲くのかと感動を覚えたものです。 
      本項を見直すに当たって、萼の先が針先のように長く尖るものがあり、オオクルマバナと呼ばれることを知りました。 
       
      −同じ科の植物− 
       
       
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