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      林縁の半日陰などに生える1年草で、高さは20〜50センチ。茎は四角形で開出する長い軟毛がある。葉は広卵形〜卵形、先は尖り、基部はくさび形、縁には6〜11対のやや丸みのある鋸歯がある。質は薄く、両面には長い軟毛があり、裏面には腺点がある。 
      花は枝先に花穂を出し、淡紅紫色で、長さ5ミリほどの唇形花を付ける。萼にも長い軟毛がある。花期は9〜10月。本州〜九州に分布する。 
       
      〜徒然想〜 
       
      ヒメジソは変異が大きく、シラゲヒメジソと区別できない考えもあります。 
      確かに、葉の表面の毛は葉によってまちまちで、毛が見られないものもありました。しかしながら、葉裏は葉表より毛が見られるものが多く、葉柄には明らかに長毛があります。 
      茎、萼、更には花弁にも、明らかな毛が多く見られました。 
      生育環境は、ヒメジソは河岸の日当たりのいい場所で見られ、シラゲヒメジソはアーチ状に木が茂り、やや暗めの湿った場所に群生していました。 
       
      「神奈川県植物誌2018」では、茎や葉の両面の毛がヒメジソと質が異なることや葉の鋸歯数が多いことなど、毛の多寡だけの違いではないとして、別種として扱っています。 
       
      −同じ科の植物− 
       
       
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