サヤヌカグサ

イネ科 サヤヌカグサ属

 
2025.10.12 神奈川県川崎市   2025.10.12 神奈川県川崎市
非常に繊細な植物で、全草を撮るのは難しいです 左は花序がまだ開いていません  


湿った草地、水田周りなどに生える多年草で、高さは40〜70センチ。茎は下部では横に這い、直立〜斜上する。葉は広線形、質は柔らかく、青緑色でざらつき、葉舌は長さ0.5ミリほど。葉鞘には下向きの細かい毛がまばらに生え、節には白色の毛が密生する。
花序は長さ15〜20センチの円錐状で、花序の枝は細くて曲がりくねり、疎らに小穂を付ける。枝の下1/3には小穂は付かない。小穂は長楕円形で扁平、長さ4.5〜6ミリ、淡緑色で、縁に短い剛毛が疎らにある。苞穎は退化してなく、護穎に上向きの剛毛がある。花期は8〜10月。北海道西南部〜九州に分布する。

〜徒然想〜

3週間前はまだ出始めで何だか分からず、頃合いを見て再度出かけてきました。花序が伸び、小さな小穂をまばらに付けていました。
非常にひ弱な草体で、花序の枝は細く、枝に張り付くように小穂を付けています。わずかな風でも揺らぎ、やや暗い場所でもあり、撮りにくい植物です。
サヤヌカグサとエゾノサヤヌカグサはよく似ていて、分けるのは難しいようです。サヤヌカグサは半日陰の湿地などに生え、小穂が長く、剛毛が少なく、葉の基部に閉鎖花の小穂をもつ花序を付けないなどの違いがあります。
エゾノサヤヌカグサが日当たりのよい水田の畦や休耕田などを好むようなので、探してみます。

−同じ科の植物−

 2025.10.12 神奈川県川崎市   2025.10.12 神奈川県川崎市 
 小穂は小枝の先に、直線状に並んで付きます  
 
 2025.10.12 神奈川県川崎市 
内頴は平らです
   2025.10.12 神奈川県川崎市
護頴は湾曲し、疎らに毛があります
 
 2025.10.12 神奈川県川崎市
小穂は扁平です
   2025.10.12 神奈川県川崎市
小穂は長さ6.5ミリほどです
 
 2025.10.12 神奈川県川崎市葉
脈上に刺毛があります
   2025.10.12 神奈川県川崎市
葉は広線形で、薄いです
 
 2025.10.12 神奈川県川崎市
葉舌は0.5ミリほど、葉鞘には下向きの刺毛があります
   2025.10.12 神奈川県川崎市
節には下向きに白い毛が密生します
   もっとこの花を見る → Ptoto Gallery