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      平地〜低山地の林床、林縁などに生える多年草で、高さは30〜80センチ。根茎は短く匐枝を出さず、葉を叢生して大株になる。基部の鞘は暗褐色。葉は線形で、質は硬く暗緑色で縁はざらつく。 
      小穂は1節に1〜3個付き、短円柱形で長さ1〜2センチ。雌雄性で上部に短く雄花を付け、下部に雌花を付ける。雌鱗片は卵形、膜質で赤褐色を帯びる。果胞は鱗片より少し長く、広楕円形でレンズ形、長さ3ミリほど、脈が目立ち、開出毛がある。痩果の断面はレンズ状。花 (果)期は9〜11月。関東地方以西〜九州に分布する。 
       
      〜徒然想〜 
       
      前年に高尾山で撮影していましたが、葉、果胞、鱗片などの詳細が撮影できていませんでした。 
      翌年、違う場所ですが同じ山域ならばみつかるだろうと探してみることにしました。 
      当たりです! 探し歩くとまもなくみつかりました。 
      秋のこの時期に花を付けるのはナキリスゲの仲間しかありません。容易にみつかり、あちこちに叢生して穂を伸ばしています。 
      ナキリスゲの和名は菜切菅であり、葉が硬く縁がざらつき菜っぱも切れるということから付けられています。葉のざらつきを確認し、マクロ撮影のために数本採取させてもらいました。 
       
      −同じ科の植物− 
       
       
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