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      海岸近くの林床などに生える多年草で、高さは30〜50センチ。テイショウソウの変種で葉が広卵形のもの。葉は基部に集まり長柄がある。葉の基部は心形、波状の粗い歯牙がある。 
      頭花は総状花序となって多数付くなど、テイショウソウと同じ。花期は9〜11月。四国から近畿地方、東海地方、伊豆半島、千葉県に分布する。 
       
      〜徒然想〜 
       
      改訂新版「日本の野生植物」(平凡社刊)には、「ヒロハテイショウソウは葉が広卵形で欠刻があり、緑色である。」と記されています。 
      この「欠刻」に悩まされています。 
      千葉県で観察したヒロハテイショウソウの葉には欠刻が見られず、さればと、静岡県でヒロハテイショウソウを探しました。しかしながら、このとき探し出したヒロハテイショウソウには、葉がほとんど残っていませんでした。しかも、いくつか見られた葉は円形で、縁はわずかに波打ち、歯牙があるだけでした。 
      一方で、同日に観察したテイショウソウの葉には欠刻と思われる葉を付けているものがありました。 
       
      まだまだ観察不足を承知の上で、ヒロハテイショウソウの葉の欠刻は必須の要素ではなく、「ヒロハテイショウソウの葉は変化があり、欠刻が見られることがある。」としたい思いでいます。 
      もう一度、千葉と静岡に出かける必要性を感じます。 
       
      −同じ科の植物− 
       
       
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