ヒメコウゾ

クワ科 カジノキ属

 
2012.7.1 東京都伊豆七島   2012.7.1 東京都伊豆七島

低山の林縁などに生育する落葉低木で、高さは2〜5メートル。葉は互生し、卵形又は卵円形で先は尖る。鋸歯があり、しばしば深裂する。
雌雄同株。花は葉と同時に開花し、枝の基部に雄花、上部の葉腋に雌花が付く。雄花序は多数の雄花が集まり球形、雌花序は赤紫色の糸状花柱が目立つ。集合果は球形で、6月頃に赤く熟す。花期は4〜5月。岩手県以南、四国、九州に分布する。

〜徒然想〜

知りませんでした。
コウゾといえば和紙の原料としてその名がよく知られていますが、コウゾそのものはヒメコウゾとカジノキを交配して作出された品種ということです(但し、ヒメコウゾの別名をコウゾとする場合もあります。)。
和紙は、当初はヒメコウゾを原料としていたものが、コウゾに置き換わったということでしょうか。

本画像は、シマナガバヤブマオを見るために車を停めた林道の反対側に生えていたものですが、花は終えすっかり実になっていました。見かけはキイチゴの仲間のように美味しそうですが、ざらつきが残り味わいは良くないそうです。

その後出逢いを重ねると、葉の展開と同時に雌花が咲き、やがて雄花が葯を出します。雄花は役割を終えると落ち、雌花は花柱を衰退しながら赤く熟していく過程が良く分かりました。

−同じ科の植物−

 2012.7.1 東京都伊豆七島   2012.7.1 東京都伊豆七島 
 
2014.4.20 山梨県     2014.4.20 山梨県
葉の展開と共に雌花が咲きます  雌花は花柱を赤く伸ばします  上部に雌花、下部に雄花が付きます  
 
 2022.4.30 東京都調布市    2016.4.29 山梨県
やがて雄花が咲き始めます  
 
2025.4.17 東京都八王子市     2025.4.17 東京都八王子市
雄花の葯は黄白色、花被片は褐色です   
 
 2025.4.17 東京都八王子市   2025.4.17 東京都八王子市
鋸歯があり、先は尾状に尖ります  
 
 2025.5.22 東京都府中市    2025.5.22 東京都府中市
雄花はすでに無くなっています  雌花は花柱が衰退し未熟な果実になっていますが、やがて赤く熟します